ハムスターの卵母細胞におけるプロスタグランジンE2の免疫組織化学的検出
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概要
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原始卵胞から胞状卵胞までのハムスターの卵母細胞について,プロスタグランジン(PG) E2の検出を間接蛍光抗体法を用いて免疫組織化学的に行ない,卵母細胞におけるPGE2の出現時期を調べるとともに,PGE2を含有する卵母細胞の割合を排卵まで経時的に調べた.原始卵胞および小型二次卵胞の卵母細胞にはPGE2の局在を示す蛍光は観察されなかったが,大型二次卵胞では28.6%の卵母細胞に蛍光が出現した.排卵前87時間,63時間,39時間および15時間の胞状卵胞では,蛍光を示す卵母細胞の割合はそれぞれ25.0%,36.4%,34.8%および33.3%で大きく変動しなかった.しかし,排卵前9時間の胞状卵脆から,蛍光をもつ卵母細胞の割合は徐々に増加し,排卵前6時間では60.0%,排卵前3時間では72.7彰の卵母細胞に蛍光が観察された.これらの結果から,ハムスターの卵母細胞は大型二次卵胞の時期からPGE2を持ち始めることが明らかとなり,卵母細胞に含まれるPGE2は,LHサージ後の卵母細胞の成熟に関与していることが推察された.
著者
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