夏季と秋季における群飼•自然交配下の雄豚の性行動
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概要
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本研究は,自然光のもとで,夏季と秋季における群飼•自然交配管理下の雄豚の性行動を調査することを目的として,栃木県の全畜連研修牧場において行なった.供試豚は計32頭の雑種雌豚(8頭×4群)と計6頭の系統造成されたデュロック種雄豚(3頭×2群)とした.各群の雌豚は,実験前に発情誘起の目的で血清性性腺刺激ホルモンを投与した.性行動の調査は,各雄豚群を夏季と秋季に1回ずつ,異なる雌豚群と混飼し,その後48時間の行動を赤外線暗視カメラとタイムラプスビデオレコーダーを用いて記録した.暗視カメラの使用により,夜間の録画も人工照明を必要としなかった.夏季は秋季に比べて日長が3時間長く,平均•最高•最低温度が,それぞれ9.4°C,10.0°C,8.9°C高かったのにもかかわらず,雄豚の性行動パターンは両季節間とも類似していた.一方,環境温度の日内変動は両季で同様の傾向を示しており,性行動時間は気温が上昇し始める頃にピークに達し,最高気温に達した頃に減少し始めるというリズムが見られ,性行動の日周リズムの形成には環境温度の変化のリズムが影響していると考えられた.
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