1乳期中の2点の測定値による泌乳曲線の推定
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概要
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乳牛の泌乳曲線を限られた測定データから推定することは実用的な利便性があるとともに,1乳期の特徴づけを行なうことにもなることから,多くの試みが行なわれてきた.本研究では1乳期の最高乳量日と最高乳量,および任意の日とその乳量の2点のデータによる泌乳曲線の推定(2点法)を行なった.林ら(1986)は指数関数と3個のパラメータを含む振動モデルを提案している.このモデルは逐次法などにより推定されてパラメータを利用することにより乳期の特徴づけを行なうことができる.2点法の基礎となる振動モデルのパラメータ"a"を推定する非線形関数を導入したが,この関数には常数と最高乳量,最高乳量日,任意の日,任意の日の乳量の4個の既知項が含まれる,"a"の推定値はNewton法により得るとともに,最高乳量,最高乳量日,"a"の関係からパラメータ"b", "c"の推定値を得た.各モデルの重相関係数はWOODのモデル>振動モデル>2点法の順に優れていた.また,各モデルによる305日乳量の推定値の標準誤差はWOODのモデル:258.2,振動モデル:218.5,2点法:349.1であった,2点法の推定精度がやや劣ったが,乳量測定のコストが著しく低廉であることから,能力検定などに応用が可能である.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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