鶏におけるビタミンの研究 : I 雛のチアミン要求量とその生物学的作用
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概要
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白色レグホン種初生雛雄を用い,チアミン要求量とその生物学的作用を検討した.吉田らの方法を応用し,チアミン欠乏飼料にチアミン塩酸塩を0,0.5,1.0,1.5,2.5および25.0mg/kgをそれぞれ添加し,雛の生長試験を行ない,つぎの結果を得た.雛の生長に必要なチアミンは飼料中2.38mg/kgであると推定した.雛のチアミン欠乏による多発性神経炎はチアミン欠乏飼料を連続10日以上給与すると現われた.雛の臓器中のチアミン含量は肝臓が最も高かった.チアミンの過剰投与により,組織中の含量はある程度上昇した.チアミン欠乏によって,心臓および肝臓の重量の体重に対する割合が変化した.脳の重量はチアミン欠乏によって変化しなかった。チアミン添加濃度のちがいによって血清蛋白質量に差異を生じ,チアミンが蛋白質代謝に関与することがわかった.チアミン欠乏によって血清乳酸脱水素酵素の活性値が変化し,チアミン欠乏は心臓および肝臓に障害を与えることが推察された。
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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