精巣上体内成熟過程における豚精子抗原性の変化 : 2.免疫電気泳動的分析
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概要
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二重拡散法に引き続き,精巣上体内成熟過程における豚精子抗原性の変化と精巣上体液,精管液および精漿抗原との関連をさらに明らかにするため,精巣上体頭,体,尾,精管および射出精子抗家兎血清5種類を作成後,精巣上体,精管および射出精子抗原ならびに精巣上体液,精管液および精漿抗原を免疫電気泳動法を用い,分析比較した.精子各抗血清に対し,各抗原全体を通じ主要特異沈降線9種類が観察され,精子抗原では1〜4本,精巣上体液,精管液および精漿抗原では1〜2本の特異沈降線がそれぞれ検出された.各抗原による吸収試験後,精巣上体頭精子抗原では陽極側に検出された特異沈降線2本が精巣由来または精巣上体頭分泌の精子被覆抗原と考えられ,これら特異沈降線1本は精巣上体体液とは異なる抗原性を示した.陰極側には各精子抗原に共通する単一特異沈降線が検出され,さきに実施した二重拡散法で得られた成績と一致した.また精巣上体尾および精管精子抗原では,陽極側に検出された特異沈降線1本は精巣上体体液,尾液および精漿とは異なる抗原性を示し,精巣上体尾および精管において新たな蛋白質抗原が精子に付与されることが明らかになった.精漿抗原では射出精子に対してのみ検出される特異沈降線が,陽極側および陰極側にそれぞれ各1本存在した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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平尾 和義
酪農学園大学酪農学科家畜繁殖学研究室
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飯塚 淳市
酪農学園大学酪農学科家畜繁殖学研究室
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大竹 一人
酪農学園大学
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飯塚 淳市
酪農学園大学酪農学研究科
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飯塚 淳市
酪農学園大学
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平尾 和義
酪農学園大学
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