茶のカテキン類の高速液体クロマトグラフィーによる定量
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概要
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高速液体クロマトグラム装置を用いて茶のカテキン類の定量法について,分析条件,分析精度,および試料液の調製法について検討した。<BR>1)各カテキンの分離を良くするため,移動相に酢酸:アセトニトリル:ジメチルホルムアミド:水を用い3:1:15:81の比率で加えて一定組成とし分析を行なった結果,5種のカテキンとカフェインおよび9種の不明物質を検出した。<BR>2)試料液の調整方法は茶葉中のカテキンの全量を溶出させるため20%含水アセトンで一昼夜浸漬し抽出液に等量:のn―ヘキサンを加え色素を除き水層を分取して濃縮し定容したのちさらに0.45−μミリポアフィルターとNo.2のろ紙で不純物を除去して試料液とした。この操作により茶葉中のカテキンはほぼ全量が抽出されることが認められた。<BR>3)この分析条件,および試料液の調製方法で分析した結果,測定値の変動係数は5%以下,カテキンの回収率は100±の4%であった。<BR>この研究を実施するに際し御助言をいただいた,農林水産省茶業試験場,中川致之氏,岡田文雄氏,阿南豊正氏に深く感謝申し上げる。
- 日本茶業技術協会の論文