茶園に対する火力乾燥豚ふんの施用効果
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概要
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火力乾燥豚ふん(以後豚ふん)の茶園への利用について施用時期,施用量をかえて成木茶園,幼木茶園で検討した結果,成木園では施用に伴う障害はなく,有機質肥料としてその効果が認められた。しかしその方法については,土壌中の塩基類およびリン酸の富化が進むことが考えられるので,施用量は土壌pHが5程度に維持されるように化学肥料と組合せた施用方法が望ましい。<BR>また幼木園では,施用前の土壌pHが茶樹の好適条件の範囲にあったことから,豚ふん施用により各処理区とも施用初年目より,pHが5.9〜6.0と高く推移したために減収となり豚ふん施用による効果は認められなかった。<BR>しかし,施用前の土壌pHに注意しpHがほぼ5.0以上にならないように施用量を調節すれば,カルシウム,マグネシウム,カリウムなどの塩基類やリン酸の供給が期待できるので,幼木茶樹においても豚ふんの施用効果は充分認められるものと考えられた。
- 日本茶業技術協会の論文