茶の公定分析法の改良(第1報) : 全窒素定量法の検討
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概要
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茶の全窒素定量に用いられるケルダール法の縮分誤差,分析法精度,分析者の個入誤葦を検討した。.<BR>試料の縮分誤差は,茶を原形のまま分割した場合,分析法精度の約1.5倍であるが,茶を粉砕してから分割すれば,十分混合しない場合で1.1倍,混合した場合は0.3倍と縮少した。<BR>分析法の精度はC.V.約0.6%であるが,分析者の個人誤葦は意外に大きぐ,分析者によってはその数値になんらかの系統的誤差を含む疑があったが,その原因は明確でなかった。集められたデータから,分析者1人が1回分析した数漉に伴う誤差はC..V.2.02%,分析者1人が2回測定した平均値に伴う誤差はC.V.1.97%と計算された。<BR>分析法操作については分解剤の添加量と分解時間を修正して次のように定め,これを茶における全窒素定量の公定法とする。<BR>茶粉末試料をよく混合して.その100mgを容量約100mlの分解びんに取り,分解剤(硫酸銅1:硫酸カリウム9)1,5gと濃硫酸3mlを加え,電熱あるいはガスで加熱し,分解液が青緑色透明になってから,さらに1.5〜2.0時間煮沸して分解を完了させる。冷却後,分解液を水で希釈し,30%カセイソーダ溶液でアルカリ性とし,その全量を10分間水蒸気蒸留して,発生するアンーモニアをN/25硫酸10ml中に吸収させ凱これに混合指示薬(0.2%メチルレッドアルコール(90%)溶液と0.1%メチレンブルーアルコール(90%)溶液の等量:混合液)1〜2滴加え,N/25カセイソーダ溶液で滴定し,滴定液の色相が赤紫色からほとんど無色になったところを終点とする(アルカリが過ぎると緑色となる)。
著者
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