雛における大豆トリプシン•インヒビター(SBTI)の栄養阻害作用に関する研究
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概要
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大豆トリプシン•インヒビターが,生大豆の栄養阻害因子として雛に対して有害であるかどうかを,3種の大豆トリプシン•インヒビター(KUNITZのインヒビター,山本らの1,9Sインヒビター,BOWMANのアセトン不溶因子)を用いて試験した.その結果1. 従来報告されている増体率の低下,飼料摂取量の低下,膵臓肥大などの生大豆の栄養阻害作用が認められれた.2. 増体量への影響は,試験開始後3日目頃より認められた.3. 3種のトリプシン•インヒビターの間では,特に影響力の差は認められなかつた.4. 膵臓肥大は,腸内で阻害されるトリプシンを補うための機能亢進の結果として生じると考えられた.5. 栄養阻害機構の解明が試みられ,代謝エネルギー価,蛋白質消化率の測定,腸内容物のトリプシン活性およびトリプシン阻害活性の測定結果から,雛においては蛋白質の消化阻害が生じていると考えられた.6. 大豆トリプシン•インヒビターの作用に関する矛盾した報告についての考察が試みられた.
著者
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