青色蛍光誘蛾灯に飛来した昆虫と茶害虫の種類
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概要
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1947〜1979年にわたって当場の茶園内に設置された青色蛍光誘蛾灯に飛来した昆虫と茶害虫の種類を調査した。結果を要約して示すと次のとおりである。<BR>1) 1951〜1960年に調査した結果によると,誘殺昆虫数は年平均で約10万頭に達したが,これらの昆虫の約80%は鱗翅目に属するものであった。<BR>2) この調査で種名が確認された昆虫は186種であった。しかし,その誘殺数は全誘殺数の約1/2に過ぎなかった。<BR>3) 1947〜1979年の調査で31種類の茶害虫が誘殺された。それらの種名はクダマキモドキ,チャバネアオカメムシ,ウスミドリメクラガメ,チャノミドリヒメヨコバイ,アオバハゴロモ,クワゴマダラヒトリ,カブラヤガ,ハスモンヨトウ,チャドクガ,ドクガ,チャノウンモンエダシャク,ナミガタエダシャク,ヨモギエダシャク,トビモンオオエダシャク,チャエダシャク,エグリヅマエダシャク,テングイラガ,イラガ,アカイラガ,ゴマフボクトウ,オオミノガ,チャミノガ,アカシマメイガ,トビイロフタスジシマメイガ,ナカアカシマメイガ,ビロウドハマキ,チャノコカクモンハマキ,チャハマキ,チャノホソガ,ナガチャコガネおよびヒメコガネである。<BR>この調査は,当時,虫害研究室の職員であった南川仁博,植田熊治(1947〜1960年調査),刑部勝,清水靖子(1961〜1974年調査)および刈屋明,大泰司誠(1975〜1979年調査)の各氏によって行われたものである。ここに明記してこれらの方々の労苦に深甚の謝意を表する。