牛乳中カゼインの理化学的性質に関する研究 : IV. 泳動温度の相違がカゼインの泳動像におよぼす影響および 各カゼイン間の相互作用について
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概要
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1. ベロナール緩衝液(pH8.0,μ0.2)を用いて,泳動温度を変えた場合のカゼインの泳動状態を観察したところ,5°Cでは,α-,β-およびγ-カゼインに分離するが,温度の上昇とともに分離しにくくなる.25°Cでは,両側ともに単一の像のみがあらわれるにすぎず,このような現象がカゼインを構成する各蛋白質間の相互作用によることがわかつた.2. 燐酸塩緩衝液(pH7.0,μ0,10)を用いて,電気泳動をおこなつた場合,カゼイン中のα-カゼインの易動度はα-カゼイン単独の場合に比して,低い値を示した.3. α-カゼイン単独で泳動した場合の泳動図には,温度による変る化は示されなかつた.
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