家兎の消化に関する研究 : IX 二酸化マンガンを指標とする消化率の測定について
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概要
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4.1 同腹の家兎2頭を用い, 野生白クローバーの生草および乾草について, みかけの消化率を測定した。全体として生草のほうが消化率は良好で, 特に純蛋白質および粗脂肪の消化率が高く, 粗繊維もやや高い消化率を示した。<BR>4.2 二酸化マンガンを約1%の割合で添加し, これを指標として求めた消化率の値と, 慣用法による消化率の値とを比較すると, 生草では大差のない成績であつたが, 乾草では前者のほうが1〜2%低い値であつた。生草では, 日々一定量の二酸化マンガンを飼料に添加給与する方法で実施したが, 乾草ではあらかじめその割合で試験飼料に添加し, それを日々給与する方法で実施した。そのため乾草の場合には, 試験中種々の操作により, 二酸化マンガンの分布が変わり, 日々規定量の二酸化マンガンが摂取されなかつたのではないかと推考される。なお, 二酸化マンガンの回収率は, 生草では100%に近い値であつたが, 乾草では約96%であつた。
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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