青刈大麦の栄養価に就て(其の一) : 水田裏作飼料の栄養価に関する研究 第3報
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概要
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水田裏作青刈大麦(乾草)の栄養価を研究して次の結果を得た。1) 白鼠を用いて基本飼料に10%添加して消化試験を行つたが,全体の消化率が低下して,粗蛋白質,平均39.8%という値を得た外は求められなかつた。人工消化試験では粗蛋白質消化率34.7%であつた。2) 窒素化合物は約半分は水溶性で,不溶性のものが30〜40%であつた。3) Caは殆んど全部が利用可能のものと推定され,ビタミンB1は生草でも痕跡であつた。4) 玉蜀黍を主とした基本飼料に夫々20,40%添加して白鼠の生長試験を行つた結果,利用効果のあるものは蛋白質のみと推定された。5) 青米を主とした基本飼料に夫々,10,20%添加して白鼠の生長試験を行つた結果,10%添加区は少し利用されるが,基本飼料の質の悪い時には利用されないか,又は悪影響がある。20%では悪い影響がある。本研究は文部省科学研究費の補助を受けたものである御便宜を与えられた,山本,手島両所員に謝意を表する。追記:水田裏作青刈大麦の飼料価値については其後龜高,久保田氏等の家兎による消化試験成績9)がある。それによると澱粉価31.1,粗蛋白質消化率66%で著者らの推定よりは可成価値の高いものである
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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