雌マウスの繁殖成績に及ぼすたん白質給与レベルの影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マウスを用い,たん白質給与レベルの相違が繁殖成績に与える影響について検討した.供試マウスはICR-JCL系の未経産性成熟マウスで,1回の実験につき36頭(生後60〜65日齢,平均体重30.5g)を3区に分けて試験飼料を給与したし飼料はエネルギー量をそろえた,たん白質標準レベル飼料,たん白質高レベル飼料およびたん白質低レベル飼料で,1日1頭当たり4.5gを給与して交配した.繁殖成績は受胎率,分娩間隔,産子数,乳子出生時体重ならびにその成長,生存率などの各項目について4産次まで継続して調査し,同実験を3回繰り返した.その結果,交配実頭数当たりの受胎率はたん白質標準レベル区に比較して高•低両レベル区とも有意に低く,また交配から分娩までの日数も両試験区が長かった.特に第1産次ではその差が顕著であった.産子数は標準区に比較して両試験区とも明らかに少なく,最高数が標準区では第3産次であったのに対し,両試験区では第2産次で以後低下した.乳子の成長は標準区内で第4産次がやや良好であった以外は各区とも産次別の差は認められず,分娩時から離乳時まで標準区に比較して両試験区が顕著に悪かった.以上の結果から,たん白質の過給および減給は共に繁殖成績を低下せしめることが明らかにされた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
関連論文
- 菜種粕の飼料的利用に関する研究(3)シロネズミおよびヒナの甲状腺組織におよぼす影響 : VII. 菜種粕熱水処理の効果
- マウスの排卵および排卵卵子に及ぼすたん白質の給与レベルと給与日数の影響
- 蛋白質高レベル飼料の給与マウスにおける肝臓のエストラジオール不活性化能について
- 雌マウスの繁殖成績に及ぼすたん白質給与レベルの影響
- 鶏胚の化骨中心の発現に及ぼすThyroxine並びにThiouracilの影響