チャの新芽の熟度判定法
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概要
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茶芽の熟度を判定する簡易な方法として,新芽の茎の硬さの程度を測定することを試みた。試験は1977〜1978年に,するがわせ,やぶきた,くらさわ,ふじみどりの4品種を供試して行った。<BR>1 対象とする区から,新芽をランダムに15(1977年)〜20(1978年)を基部から摘みとり,その先端におもり(9,429の紙ばさみを利用)をつるし,基部からわん曲した部分の中央までの長さを測り,新芽長で除し,100倍した指数を求め,硬化度と称した。<BR>2 出開度で30〜90%の間に4回摘採し,収量,品質,出開度,硬化度を調査したところ,摘採日と収量,硬化度との間には直線的な関係があり,出開度は30〜80または90%までは直線的な関係があるが,その後は曲線的になる。<BR>3 硬化度と収量,出開度と収量との相関はいずれも高いが,硬化度のほうが収量との関係が強く,硬化度と出開度との相関も高い。<BR>4 硬化度と品質との関係は,出開度と品質との関係と同様である。出開度が90%を越した場合は硬化度のほうが適するものと思われる。<BR>5 硬化度の変動係数は10〜20であり,必要調査個体数は20本程度である。<BR>6 おもりの重さを変えて硬化度を測定した場合,おもりの重さと硬化度との相関は高く(r=0.99**),一次式で示すことができ,おもりが3〜15gのときは3g増すと硬化度は10%減少する。<BR>7 硬化度は簡易に測定できるので,出開度と同様に利用できるのではないかと思われる。しかし,品質との関係は更に検討する必要がある。
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