IgA腎症患者血清IgAの荷電の検討
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概要
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IgA腎症患者における血清IgA分子の荷電状態を明らかにする目的で，血清をjacalin affinity chromatography処理し，そのIgAに富んだ溶出液に対して等電点電気泳動 (IEF) を行った。正常者およびIgA腎症患者血清処理物の泳動帯は，おおむね等電点 (pl) 4.6～5.4の範囲で観察された。製品精製IgAのIEFでは，pl5.1～5.4に3つの主要な泳動帯を認めた。血清のjacalin処理物で認められた精製IgAと相応しない泳動帯は，Western blotでは抗IgA抗体との反応性を認めなかった。したがって血清処理物で見られた，pl5.1よりanion側の泳動帯はIgA由来とは考えられなかった。 製品精製IgAの3つの泳動帯を標準として，患者血清jacalin処理物を比較すると，IgA腎症患者ではpl5.4側の泳動帯の増強傾向およびpl5.1側の2つの泳動帯の間に余剰の泳動物の増加傾向を認めた。
- The Japanese Society for Pediatric Nephrologyの論文
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