学術雑誌の電子化とそれに伴う変化 NACSIS-ILLログデータ(1994-2007)を用いた文献複写需給の分析を中心に
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概要
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利用者の学術情報ニーズを補完する図書館間相互貸借(ILL)に注目し,それを取り巻く環境を概念モデルとして提示,検討することで,学術雑誌の電子化が学術文献の需給にどのような変化を与えているかを分析した。その結果,利用者の量的・質的変化,文献の発見可能性の高まりなど,文献需要を押し上げる要因が複数確認される一方で,ビッグ・ディール契約に基づく電子ジャーナルの導入や機関リポジトリを通じた一次資料の電子化など,電子的入手可能性の増大によるILLの減少が明らかとなった。学術雑誌の電子化が学術情報へのアクセス環境を改善したが,予算確保,未電子化文献への対応といった課題も認められた。オープン・アクセスの進展とともに,ILLという互助制度が今後も求められると考えられる。
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