初回手術後1年で直腸転移を認めたS状結腸癌の1例
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概要
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S状結腸癌術後1年目に下部直腸への転移を認めた症例を経験したので報告する.症例は52歳女性.S状結腸の2型進行癌に対し,S状結腸切除,D3郭清を施行した.病理所見は,中分化型腺癌,SSN2 P0H0M0,stageIIIbであった.術後7カ月目に孤立性肝転移を認め,肝S8部分切除術を行った.初回手術後1年目の大腸内視鏡検査にて下部直腸に隆起性病変が認められた.生検にて,S状結腸癌と同様の中分化型腺癌の診断であった.同時に多発肺転移を認めたため,経肛門的局所切除を選択した.腫瘍は前壁に存在し,粘膜下層から筋層に及ぶ病変であった.切除標本の病理所見では,粘膜病変はわずかで粘膜下層から筋層を主座とする中分化型腺癌でありS状結腸癌からの転移に矛盾しない所見と診断した.原発S状結腸癌から約15cm離れた直腸への転移で稀な症例と考えられた.
著者
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川村 武
秀峰会川村病院 外科
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佐々木 邦明
医療法人社団秀峰会川村病院外科
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川村 武
医療法人社団秀峰会川村病院外科
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野口 忠昭
医療法人社団秀峰会川村病院外科
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島村 隆浩
医療法人社団秀峰会川村病院外科
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河野 洋一
医療法人社団秀峰会川村病院外科
-
川村 統勇
医療法人社団秀峰会川村病院外科
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川村 統勇
秀峰会川村病院 外科
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