熱可塑Co-Wovenを硬化層に用いた冷却硬化型インフレータブル構造の検討
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概要
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宇宙利用の活発化に伴い,宇宙で大きな構造物を構築する必要性が高くなってきている.宇宙インフレータブル構造は,複雑な展開機構やアクチュエータを使わず,大形な宇宙構造が構築できるため,近年注目を集めている.宇宙で展開したインフレータブル構造は,展開後に硬化させることにより,スペースデブリやメテオロイドによる損傷を防ぐことができる.インフレータブル構造の硬化層には,硬化前の状態で膜面の柔軟性を有し,常温で長期間の保管に耐えることが要求される.本論文では,繊維状に加工した熱可塑樹脂と強化繊維を使って織った織物を硬化層に使用した冷却硬化型インフレータブル構造を提案する.試験片を用いた実験から,樹脂の含浸に必要な温度と圧力を明らかにする.また,円筒状のインフレータブル構造を製作し,硬化実験を行った結果から硬化後に所定の構造物が得られることを示す.また,その供試体から切り出した試験片を分析し,樹脂の含浸状況やガラス繊維含有率を明らかにする.これらの検討の結果から,宇宙インフレータブル構造に対して熱可塑Co-Wovenを硬化層に用いることの技術的な実現性を示す.
著者
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角田 博明
日本電信電話株式会社 NTT未来ねっと研究所
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仙北谷 由美
日本電信電話株式会社 NTT未来ねっと研究所
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松岡 誠一
富士重工業株式会社 航空宇宙事業本部
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角田 博明
日本電信電話(株)NTT未来ねっと研究所
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仙北谷 由美
日本電信電話(株)NTT未来ねっと研究所
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