幼児における重心動揺量に関する基礎的検討
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概要
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幼児の発育段階における直立姿勢保持能力について,性別,暦年齢と重心動揺量の関連を検討した。2007年10月,東京都N幼稚園に在籍する5歳児の保護者から本研究に同意が得られた59名(男児23名,女児36名)を対象とした。測定項目は身長,体重,重心動揺量とした。重心動揺量は,グラビコーダGS-10(アニマ製)を用い,開眼10秒間のLNG(重心動揺距離),Env.Area(包絡面積),Rec.Area(重心動揺面積),Mx(重心動揺中心位置のx座標),My(重心動揺中心位置のy座標)を測定した。重心動揺量について,性別では有意な差は見られなかった。次に,暦年齢を2群に群別し,重心動揺量についてその2群間の比較を行ったところ著明な変化は認められなかったが,Mx,Myは加齢とともに中央部に移動する傾向が認められた。また,LNGを除いた重心動揺量と身長の間には有意な関連が認められた。幼児期の発達段階における重心動揺量と個人的属性との関連性を明らかにすることで,幼児期の生活習慣における保健指導の意義を明確にしたい。
- 杏林医学会の論文
著者
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石野 晶子
杏林大学保健学部母子保健学
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加藤 英世
杏林大学保健学部母子保健学
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片桐 朝美
杏林大学 保健学部母子保健学教室
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岩見 文博
杏林大学保健学部母子保健学教室
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阿部 千春
杏林大学保健学部母子保健学教室
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万年 宏美
杏林大学保健学部母子保健学教室
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大久保 良彦
杏林大学保健学部母子保健学教室
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片桐 朝美
杏林大学保健学部精神保健学・社会福祉学教室
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林 幹泰
杏林大学保健学部精神保健学・社会福祉学教室
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