塩酸モルヒネ持続静注へのオピオイドローテーションが有効であった胃がんの症例

概要

【はじめに】フェンタニル貼付剤(以下, FP)は副作用が少ないことから, がん性疼痛患者に頻用されている. 一方, 増量しても十分な除痛が得られない症例が報告されている. 塩酸モルヒネ持続静注へのオピオイドローテーションすることで, 胃がん進行による腹痛に対し良好な除痛が得られた症例を報告する. 【症例】60歳代, 男性. 原発は胃がん, 消化管閉塞による内臓痛と考える腹痛を呈していた. 病気の進行に伴い経口摂取が困難となり, 腹痛に対しオピオイドをFPに変更し増量していったが除痛が得られなかった. 一部を塩酸モルヒネ持続静注にオピオイドローテーションしたところ, 腹痛が緩和できた. 【考察】腹痛がやわらいだ理由は, モルヒネの消化管運動抑制が除痛効果として現れた可能性がある. 先行オピオイドで十分な除痛が得られない場合は, オピオイドローテーションを考慮すべきである. また, オピオイドローテーションは段階的に行う必要があると考える. Palliat Care Res 2009; 4(1): 307-311

著者

生越 喬二 東海大学消化器外科
井上 宏司 東海大学医学部呼吸器外科
生越 喬二 東海大学医学部消化器外科
吉野 和穂 東海大学医学部外科学系呼吸器外科学
山本 壮一郎 東海大学医学部外科
塚田 美智子 東海大学医学部付属病院緩和ケアチーム
櫛野 宣久 東海大学医学部付属病院緩和ケアチーム

関連論文

▼もっと見る