我が国における小児腎臓専門医の育成と卒後教育
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概要
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専門医育成と卒後教育に関する問題点を明らかにするため,現在活躍中の小児腎臓病医にアンケート調査を行った。90%以上の者が小児腎臓病に関する知識・診察・治療,学校検尿有所見者への適切な対応,画像検査,腎生検を専門医として必要な知識・技術と考えていた。自分が受けた研修は80%が良かったと評価していた。しかし,教育実習施設は79.4%が不足していると考え,専門医制度は71.8%が必要,卒後教育の充実を95%が求めていた。専門医の育成には多数の患者が集まり,慢性透析や腎移植を行い,総合的に患者を治療できる施設を各地域に整備することが先決である。また,他科の支援体制があり,十分な質と数の指導医がいることも不可欠である。今後小児腎臓病学会は小児腎臓病専門医として必要な研修ガイドライン (到達目標) を作り,透析,腎病理組織診断,各種画像検査などの知識・技術を教育するための実習形式の講習会を定期的に開催するなどの教育活動を積極的に展開することが必要である。
- 日本小児腎臓病学会の論文
著者
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関根 孝司
東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻小児医学講座
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五十嵐 隆
東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻小児医学講座
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関根 孝司
東邦大学医療センター大橋病院小児科
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関根 孝司
焼津市立総合病院 小児科
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関根 孝司
東京大学大学院医学系研究科 生殖・発達・加齢医学専攻 小児医学講座
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