オオショウジョウバエの自然集団における染色体異常
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概要
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1) 北海道の自然集団におけるオオショウジョウバエの唾腺染色体を分析した。その結果, 核型は Immigrans I (3R, IV) にぞくすることが明らかとなった。2) 北海道の3地方で採集された specimens から由来した幼虫348個体の染色体を観察した。8種類の染色体異常が札幌市北大附属植物園から見いだされたが, その出現頻度は0.05%というきわめて低い結果をしめした。それら異常型の中では第II染色体右半にみられた subterminal inversion がもっとも優勢に出現し, その出現率は逆位中の60.8%をしめした。3) 第II染色体右半に観察された逆位 subterminal inversion をヘテロに多くもつ兄妹の選択的交配 single pair culture を10代重ね, 各染色体型の出現率を調査した。その結果 standard gene-arrangement のものと逆位ヘテロのものとの出現率は1:1.1の比に分かれた。
著者
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