TDRによる表層土壌水分計の開発とその有効性の評価
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概要
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自作した多線式プロファイルプローブ(MWPプローブ)を用いて、砂とマサ土の地表面直下の鉛直水分プロファイルを測定した。8組の3線式TDRプローブを3mm間隔に配置したMWPプローブにおいては、プローブに用いた低誘電性の基板材が比誘電率の測定に影響をおよぼした。同プローブで測定した比誘電率をTopp式に用いることはできなかったが、その測定値を本研究で得た対数校正式に用いることで、砂の体積含水率を精度よく評価することができた。水分飽和状態の砂とマサ土に対して、蒸発過程における土壌水分減少量を表層の8点で測定した結果、マサ土では各深度での水分減少は一様であったが、砂では深さ3〜6mmで生じる局所的な水分減少の状況が観察された。MWPプローブを用いることで、これまで測定困難とされてきた土壌のごく表層(0〜2.5cm)の鉛直水分プロファイルをミリメートル間隔で計測できることを明らかにした。
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