構造主義から汚染環境適応病の実態に迫る: 統一生命理論としての自己・非自己循環理論の視点
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概要
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科学技術は、かつてない勢いで発展している。それにともなって、人工化学物質、ナノ粒子、電磁場、騒音、灼熱といった化学的・物理的要因による環境汚染がますます深刻化している。こうした汚染環境は、人体にどのような影響をおよぼしているのであろうか? この問題は、私たちにとってもちろん大きな関心事である。しかしこれまでは、研究結果に矛盾が見られるという理由から、疑われる環境因子と懸念される健康影響の間に、はっきりとした因果関係を認めることは難しい、と考えられてきた。本総説では、まず、矛盾した研究結果には意味があり、それらを統一的に理解するためには、'パラダイム転換'が必要であることを指摘したい。次に、全体論である'構造主義'の観点から、ハンス・セリエによって提唱された一般適応症候群の概念に基づいた病気の発症過程とジャン・ピアジェによって定式化された発生的認識論に基づいた認識の発達過程との間に、驚くべき平行関係があることを強調したい。その上で、'統一生命理論'として村瀬雅俊によって過程還元論的に構築された自己・非自己循環理論に基づいて、'汚染環境適応病'の現状について論考を加えたい。
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