機能性食品素材としての鉄・ラクトフェリンの応用
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概要
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ラクトフェリン(Lf)は,トランスフェリンファミリーに属する分子量約80,000の糖タンパク質であり,ホエイなどの哺乳類の乳汁や分泌液に含まれ,特にヒトの初乳に多く含まれることが知られている。Lfは抗菌・抗炎症作用や抗ウイルス作用,抗酸化作用,貧血改善作用や免疫調節作用のほか,近年では抗肥満作用や脳に対する生理効果,ならびに放射能に対する防護効果など,実に多様な生理機能を示すことが知られている。ある特殊な条件下において,Lfは大過剰量である70分子以上の鉄と相互作用し,pH7付近において鉄を可溶化できる性質がある。本総説では,この知見をもとに実用化された鉄・ラクトフェリン(FeLf)について,機能性食品素材としての諸性質,ならびに食品分野におけるFeLfの利用という観点からこれまでの研究について紹介した。
- 2012-08-00
著者
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