栄養系繁殖牧草を用いた草地造成法の検討(3)

概要

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セルトレイを用いた効率的な育苗条件を検討するため，パンゴラグラス品種トランスバーラ(Tr)とジャイアントスターグラス(Gs)について，茎挿しに用いる栄養茎の切出し部位，種苗用牧草の再生日数および茎挿し本数別に育苗を行なった。切出し部位別では茎およびランナーの上部，中間部，下部の6水準，再生日数別では3，5および9週の3水準，茎挿し本数別では1，2および3本の3水準設け，成苗率を調査したところ結果は以下のとおりとなった。1.切出し部位別の育苗において，Trの成苗率はランナー下部で最も高く67%，ついで茎下部で58%であった。Gsは茎上部で最も高く100%，ついでランナー中間部で88%の値を示した。2. 種苗用牧草の再生日数が3，5および9週の育苗では，TrとGsともに再生日数9週で最も高い成苗率を示した。Trは67%，Gsは71%の値であった。3. 茎挿し本数別の育苗では，Trは3本挿しで75%，Gsは2および3本挿しで92%と最も高い成苗率を示した。以上のことから，茎挿しに用いる栄養茎の切出し部位としてはTrではランナーおよび茎の下部側が，Gsでは茎の上部側またはランナーの中間部が良く，さらに切り出す栄養茎は，TrとGsともに種苗用牧草の再生日数が9週，茎挿し本数が3本での育苗条件で成苗率が高まることが分かった。
沖縄県畜産研究センターの論文
2006-12-00

栄養系繁殖牧草を用いた草地造成法の検討(3)

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