有色繭の特徴を活かした絹衣料素材の開発
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概要
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煮繭・繰糸工程において,セリシンに含まれる有色繭の色素をできるだけ多く残すため,色素の流亡特性を調査し,煮繭の処理温度・時間について検討を行った。さらに,繰糸した糸,製織した布地の色固定処理を行った。黄繭種は煮繭,繰糸工程を経ても色相の変化が小さく,色素が流亡しにくい品種であることがわかった。緑繭は,色素が水に溶けやすく,煮繭工程での色相の変化が非常に大きかった。しかし,真空式煮繭機を用いて,煮繭温度を低く,時間を短くすることにより,通常煮繭と比較して繭色を残した生糸を繰製することが可能となった。固定剤による緑繭の繭色固定効果については,処理時間は1時間程度,水溶液濃度は1%が適当であることがわかった。また,精練後でも緑繭の色相を変えずに残すためには,ミョウバンによる固定処理が最適であった。
- 2010-12-00
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