緩効性肥料を利用した小麦「ニシノカオリ」における施肥の効率化
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概要
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「ニシノカオリ」の効率的な施肥法を確立するため、緩効性肥料の全量基肥施用や穂肥時での施用が、生育や収量、品質に及ぼす影響について検討を行った。25〜30日タイプ主体の被覆尿素と速効性肥料を50%程度ずつ配合した緩効性肥料を、開花期追肥を行う慣行施肥体系と同量の窒素を全量基肥施用することにより、概ね同等の収量が得られる。同様に子実タンパク質含有率についても、慣行並またはそれ以上が得られる。肥料の種類別では、窒素の溶出量が3月上旬〜4月上中旬に多いタイプで収量が多く、4月上中旬〜5月中下旬に多いタイプで子実タンパク質含有率が高まる。成熟期は概ね慣行並であるが、年次によっては1〜2日遅れる。倒伏程度や外観品質は慣行並である。収量確保の観点から窒素施肥量の削減は困難で、前作・肥料タイプに関わらず慣行並の施肥量が必要である。施肥時に慣行の穂肥と開花期追肥を合せた窒素量を緩効性肥料で施用することにより、開花期追肥を省略できる。シグモイド型の肥料は、溶出が遅くなるため適さない。
- 2010-03-00
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