ラ・フランス香気成分の界面前進凍結濃縮
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
凍結濃縮は加熱を伴わないマイルドな濃縮手法であるため、香気成分など熱に不安定な物質の濃縮に適している。そこで我々は界面前進凍結濃縮法による、西洋ナシ(ラ・フランス)香気成分の濃縮を試みた。ラ・フランス果汁を減圧蒸留してラ・フランスの香気成分を含む凝縮水を採取した。得られた凝縮水を界面前進凍結濃縮し、ラ・フランス香気成分を濃縮した。凝縮水を体積比で11.5倍に濃縮したところ、主なラ・フランス香気成分(酢酸ブチル、酢酸ヘキシル、その他)の濃度は、およそ10〜11倍前後となり、理論値に近い濃縮率となった。一方、界面前進凍結濃縮操作で生成した氷に取り込まれた香気成分量は、多いものでも投入量の3%未満であった(1-プロパノールで約2.4%、1-ブタノールで約2.8%)。界面前進凍結濃縮法により、ラ・フランス香気成分は効率良く濃縮されることがわかった。
- 日本食品工学会の論文
著者
関連論文
- モモ果実香気成分の界面前進凍結濃縮
- ジェネバ(クラブアップル)果汁のポリフェノール成分とラジカル消去活性
- ラ・フランス香気成分の界面前進凍結濃縮
- 943 純米吟醸酒「DEWA33」の開発
- ラ・フランス果汁およびアルコール--エステル混合水溶液のヘッドスペースGC分析における塩析効果
- ラ・フランスの香気成分と西洋ナシ香気パターンの品種間比較
- 高香気生産性酵母によるソフト清酒の開発(第2報)
- 2バイトテクスチャー試験における測定速度条件の検討
- ラ・フランス果汁およびアルコール--エステル混合水溶液のヘッドスペースGC分析における塩析効果
- ラ・フランス香気成分の界面前進凍結濃縮