メロンつる割病菌レース1,2y抵抗性台木品種の育成

概要

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メロンつる割病菌はレース0、1、2、1、2の4レースに分類され、更に、レース1、2は1、2wと1、2yに細分類されている。国内で発生しているレースはレース0とレース2で、レース1は1994年に滋賀県で発生が確認されている。これらのレースに対しては、真性抵抗性遺伝子を有する品種を台木として使用することによって発病の抑制に成功している。しかし、1984年に高知県でメロンつる割菌レース0とレース2に真性抵抗性を有するF1品種が罹病化し、発病株から分離された菌株の病原性検定によってレース1、2yであることが明らかになった。さらに1993年には北海道中央部に位置するメロン産地でもレース1、2yの発生が認められた。レース1、2yに対しては真性抵抗性遺伝子がなく、抵抗性は量的抵抗性であり、レース1、2yの発生当時には十分な抵抗性を有する品種がなかったことから北海道内の産地に混乱が生じた。さらに、菌の感染力が強く、道内のメロン産地全域に急速に蔓延する兆候が見られ、北海道のメロン生産が大きなダメージを受けることが予想された。そのような状況の下、1995年に道立農試ではレース1、2yに対する緊急対策として、レース1、2y抵抗性台木品種の育成を開始した。本報告は、レース1、2y抵抗性品種「どうだい1号」「どうだい2号」（どうだい＝"北海道の台木品種"の意）の育成に至るまでの過程と抵抗性機作の解明に関する研究についてまとめたものである。
北海道農事試驗場北農會の論文

メロンつる割病菌レース1,2y抵抗性台木品種の育成

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