都市公園のアセットマネジメントに関する考察
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概要
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21世紀に入り、国家の財政状況がますます厳しさを増すなかで、公共事業に対する予算も減少の一途をたどっている。そのなかで戦後の高度経済成長期に、まず量的不足を補うべく整備されてきた都市公園が、メンテナンス時期に来ており、その老朽化を防ぐための補修や再整備が急務となっている。さらに一方では、近年頻発する遊具での事故を受けて、「都市公園の遊具における安全確保に関する指針」、「遊具の安全性に関する規準(案)」が公表され、公園管理者ならびに利用者の安全性への意識が高まっていることも無視できない。現在、成熟社会を迎えつつある日本では、高齢化が急速に進む社会的背景となり、公園利用に関して、子供だけでなく高齢者にも対応した安全性が求められてきている。このため都市公園の安全性を軸に、LCCの視座を導入した、長寿命化における効果的・効率的な都市公園整備と維持管理体制の確立が都市公園行政の大きな課題となっている。本研究は、社会資本として整備ならびに維持管理されてきた、設置後40年を超えるものが170箇所以上も存在する京都市の都市公園、特にそのなかで街区公園を研究対象に、都市公園が現在の社会的ニーズとして、特に安全性に適応しきれておらず、かつ老朽化で本来の使用目的までも果たせない状態にあることを現地調査により実証し、循環型社会に対応したアセットマネジメントとしての対応策の一端を検証することを試みた。
- 2009-04-00
著者
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