豚ぷんに散布した鶏ふん焼却灰の脱臭効果について

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豚舎から排出される臭気は、低級脂肪酸が主体であり、その対策としてアルカリ性資材を利用することは有効であると言われている。また、一部の養鶏農家は、エネルギー利用の目的で鶏ふんの焼却を行っており、そこで排出される焼却灰はアルカリ性であることが知られている。そこで、我々は鶏ふん焼却灰を豚ぷんに散布した場合の脱臭効果を培養試験により検討した。1．鶏ふん焼却灰を2％及び4％表面散布する（それぞれ2％区、4％区；合わせて試験区）ことにより、無散布（対照区）と比べ30℃培養時の豚ぷん臭気中の低級脂肪酸濃度はそれぞれ1／7、1／11以下、硫化水素の濃度は1／9、1／23以下、メチルメルカプタンの濃度は1／3、1／6以下に低下した。しかし、アンモニアの濃度は逆に対照区の18倍、22倍以上に上昇した。2．試験区では、アンモニア、低級脂肪酸、硫黄系臭気物質の閾希釈倍数の合計値が対照区の1／5以下、1／6以下に低減した。3．試験区間に有意差は認められなかったものの、閾希釈倍数合計値は常に2％より4％の方が低かった。4．以上のことから、鶏ふん焼却灰散布は総合的に豚ぷんの臭気を低減させる可能性が示唆され、散布量は2％よりも4％の方が確実であると考えられた。
岐阜県畜産研究所の論文
2008-07-00

豚ぷんに散布した鶏ふん焼却灰の脱臭効果について

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