コンビニエンスストアに由来するエコフィード給与が肥育豚の発育と肉質に及ぼす影響
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概要
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コンビニエンスストアから排出される消費期限切れの食品のうち低タンパク質・低脂質の素材を加熱乾燥した飼料(エコフィード)を、豚肥育用飼料の30%および50%代替し、肥育豚(WLD)に体重30kgから110kgまで給与し、発育、と体形質、肉質、脂質に及ぼす影響を調査するとともに、50%代替での農家実証試験を実施し、同様の調査を行った。発育成績は、肥育全期間を通して有意差はないものの30%区がもっとも良好であった。と体成績では、エコフィード給与区のロース断面積が対照区よりも小さくなる傾向を示した。肉質成績では、エコフィード給与区の水分含量が、対照区よりも明らかに低い値を示し、さらに、筋肉内脂肪含量は、エコフィード給与区が対照区より有意に高い値を示した。せん断力価は、エコフィード給与区が対照区よりも有意に低い値を示した。内層脂肪融点は各区間に有意差はなく、軟脂の傾向はみられなかった。内層脂肪の脂肪酸組成では、エコフィード給与区のオレイン酸含量が明らかに増加し、リノール酸含量が低下する傾向がみられたが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の割合は変わらなかった。また、農家実証では試験区の発育が対照区よりやや劣る傾向が見られたが、肉質については当センターにおける給与試験と同様に筋肉内脂肪含量が増加し、脂肪酸組成も同じ傾向であった。以上の結果から、エコフィードは豚の肥育全ステージに有効に利用できることが示唆された。
- 2008-11-00
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