性的モノ化と性の倫理学
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概要
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本稿では、しばしば倫理的に問題があるとされている「性的モノ化(客体化)」の問題を考察する。カントの『倫理学講義』に簡単に触れたあと、M. ヌスバウムの議論を検討する。続いて「モノ化」の(非)倫理性には哲学的な難問があり、「***や売買春は女性をモノ化するから不正だ」というように簡単に言いきれるものではないこと、また、「自由な同意にもとづいた***にはまったく問題がない」とも言い切れないことを示したい。最後に***の哲学および倫理学の課題について触れる。In this paper, I shall consider the problem of "sexual objectification". I will examine Kant's position in his Lecture on Ethics and Martha Nussbaum's article "Objectification". I will try to show that "sexual objectification" contains many philosophical problems, and we can not simply insist that pornography and prostitution are wrong because they objectify women. Lastly I will comment upon the main subjects and the prospects of the philosophy and ethics of sex.
- 京都女子大学現代社会学部の論文
- 2006-12-00
著者
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