福岡県内の飛び込み分娩の実態調査報告
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概要
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目的:近年、我が国で増加傾向のみられる飛び込み分娩について、福岡県内における実態調査を行い、その問題点を明らかにすることを目的とした。方法:平成15年9〜10月、福岡県の産婦人科病院および産科もしくは産婦人科を有する総合病院113施設に対して、平成14年1〜12月の飛び込み分娩の実態について、郵送による無記名式質問紙調査を行った。66施設より回答があり(回収率58.4%)、そのうち分娩を取り扱っている60施設の報告を分析対象とした。結果:60施設のうち17施設(28.3%)で68例の飛び込み分娩を受け入れていた。飛び込み分娩者の平均年齢は28.1歳で、経産婦が60.3%と多く、母子健康手帳なしが85.3%あった。産科的問題として、分娩第2期以降の入院、早産、低出生体重児、新生児仮死などの比率が高いことが明らかとなった。社会経済的問題として、パートナーの不在、住所不定および家出中、健康保険未加入、分娩費の未払いをどの問題が浮き彫りにされた。結論:飛び込み分娩は産科的リスクのほかに、社会経済的リスクが大きく、保健・医療・福祉など行政機関との連携の必要性が改めて示唆された。
- 日本赤十字九州国際看護大学の論文
- 2005-03-01
日本赤十字九州国際看護大学 | 論文
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