伊勢神宮の神郡支配の構造と特質-平安末期の神三郡を中心として-
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概要
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中世伊勢神宮領は、伊勢国内および東海地方を中心とした多くの御厨・御園に象徴されるが、中世において御厨.御園のみが神宮の経済基盤となっていたのではなく、十二世紀までに八郡を数えた神郡も神宮の重要な経済基盤であったことが鈴木国弘氏によって指摘されて以来神郡が注目されるようになった。一九七五年に発表された棚橋光男氏の研究は神宮領研究における画期的な成果であり、これによって神宮を含めた神宮領の構造が明らかにされるにいたった。その後も稲本紀昭氏によって神宮領研究の基本史料となる建久三年大神宮領注文や『神鳳紗』の資料的性格が明らかにされるなど、神宮領研究は寺領に比べて格段に史料の乏しい社領研究において比較的研究の進んだ分野となっている。
- 駿台史学会の論文
- 1995-10-02
著者
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