コムギ(Triticum aestivum L.)種子の遭雨による外皮部の様相変化と小麦粉色相への影響
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概要
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九州地域のコムギ品種について登熟期間中の遭雨が小麦粉色相に及ぼす要因解明を試みた。3回の遭雨によって、種子容積重は1%程度低下し、SKCS種子硬度は7ポイント低下した。さらに電子顕微鏡観察により遭雨小麦粒種皮を観察したところ、遭雨処理したコムギ種子の外皮細胞層間の空隙の増大が観察された。この空隙部分の増加が外皮の脆弱化、ひいては製粉性の低下の要因と考えられた。すなわち、脆弱化した外皮部が製粉時に崩壊するため、製粉効率が低下し、さらに小麦粉に混入することにより、小麦粉の色相が悪化すると推察した。
著者
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八田 浩一
東北農業試験場
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八田 浩一
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
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八田 浩一
九州沖縄農研
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八田 浩一
農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
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八田 浩一
九沖農研
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