牛ふんの堆肥化における再利用したポリ乳酸製品の有用性
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概要
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生分解性プラスチックのひとつであるポリ乳酸の製品容器を、堆肥生産に資材として再利用した場合の有用性を検討した。牛ふんのみのプラスチック無添加区(プラ無添加区)、牛ふんに非分解性プラスチックを10%添加した区(PET10%区)、牛ふんにポリ乳酸製品の細断物を10%添加した区(BP10%区)、20%添加した区(BP20%区)の4区を設定して堆肥化し発酵特性を調査した。また、その堆肥を土に10%、20%、30%、50%混合して幼植物試験を行い影響を調査した。1.堆肥化時の発酵温度は最高温度、高温期の持続時間ともにポリ乳酸製品を添加した2つの区がプラ無添加区を上回った。また添加量が多いほど最高温度が高く高温期も長くなった。2.PET10%区はプラ無添加区と同様な発酵特性を示し、プラスチック添加の物理的影響は確認できなかった。3.79日間堆肥発酵後の理化学性について、BP10%区及びBP20%区はプラ無添加区と比較して、水分と灰分が低い値であった。それ以外の項目に大きな差は認められなかった。4.コマツナを用いた幼植物試験では、生育を示す調査項目において施用した各区堆肥は土のみの区と同等もしくは数値が低くなったが、ポリ乳酸製品を添加した2つの区は無添加区より数値が高くなった。
- 愛知県農業総合試験場の論文
- 2009-02-00
著者
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