サハ語(ヤクート語)の後置型連体修飾と数の一致
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概要
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論文 Articlesサハ語はいわゆる「アルタイ型」の言語であり, 修飾要素は被修飾要素に先行することを統語上の原則とする. 本稿では, このようなサハ語の統語法に反し被修飾名詞に後続する連体修飾語について報告する. 後置型連体修飾を行う語は6つあり, それらには話者による親近感を表すという意味的共通性がある. 後置型連体修飾においては, 修飾語は数において被修飾語と一致しなければならないという特異性を持つが, 一方で格接辞については, 通常の名詞句の場合と同じく句末にのみ付加される.Sakha is one of the Altaic-type languages, which are characterized by the strong syntactic principle that the modifier always precedes the head. In Sakha, however, there are several postmodifiers that must follow the head noun against the above-mentioned principle. This paper reveals the following two points on Sakha postmodifiers. [1] All the postmodifiers in common convey a sense of intimacy to the modified noun. [2] What is most unusual is that postmodifiers must agree in number with the head noun, while the case suffix is attached only to the phrase-final element as in the typical noun phrases of Sakha.
- 2012-09-30
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