海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻経静脈的塞栓術中,病変静脈洞圧が160mmHgを示した1例
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概要
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海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSDAVF)が頭蓋内出血をきたすことは希であるが,発生すると大きな後遺症に直結する.今回我々は切迫脳出血の状態で紹介されたCSDAVF 症例を血管内手術で治療した.治療中に病変部で測定した静脈圧が,想像以上に非常に高値であった症例を経験したので報告する.症例は64歳の女性,右眼球充血等で血管撮影を受け,CSDAVFと診断され当科に紹介された.血管撮影上の流出路はシルビウス静脈のみとなっており,T2*(MRI)ではこの灌流領域に散在性点状低信号が認められ,切迫脳出血と推測された.直ちに経静脈的塞栓術を行い,術中に病変静脈圧を測定すると,160mmHgと高値を示した.病変は完全閉塞され,術後数日で眼症状も改善,独歩退院した.若干の文献的考察を加え,報告する
- 2011-03-25
著者
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