選択的副腎静脈サンプリングを施行した原発性アルドステロン症9例の検討
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概要
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選択的副腎静脈サンプリング(AVS)を施行した原発性アルドステロン症(PA)9例の臨床像や内分泌機能について検討した.対象は,2005年からの6年間に若年性・難治性高血圧、低カリウム血症、副腎偶発腫瘍などを契機として、血漿アルドステロン濃度(PAC)/血漿レニン活性(PRA)比>200からPA が疑われた9例(平均年齢58歳)で、全例にAVSによる局在診断を行った.その結果、PAとして診断的な副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)負荷後PACの絶対値基準は71%で満たされており、絶対値・相対比基準をともに満たした4例ではCTでの腫瘍局在にも一致した.しかし、3例はこれらの基準を満たさず、画像所見やPAC の日内変動、AVSでのPACの絶対値や反応性を含めた総合的判断を要した.PAの臨床像や内分泌機能は多様で、臨床的にPAを疑ってから精査が開始される場合が多い.治療選択のためにはACTH負荷併用AVS による正確な局在診断が不可欠である.
- 2012-03-25
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