有明海奥部浅海域におけるSSの沈降特性に関する実験的研究
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概要
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有明海の奥部内湾に見られる浅海域は、潮流と波浪の共存する場であり、潮汐の周期に伴い干潮時には広大な干潟域となる。湾奥部海域の水深は満潮時でも大部分の海域で10m以浅であり、潮汐作用に伴う水の出入りによって、栄養分を多く含む濁りが著しく見られる海域でもある。こうした自然条件が有明海特有の漁業および水産生産環境を生み出している。このような湾奥部浅海域では流入河川によって内湾に流送される懸濁物質、あるいは潮流や波浪などによって底泥が巻き上げられ移流する懸濁物質などが流れの弱い海域や流れと乱れの弱まる満潮時付近で沈降・堆積する現象が著しく見られる。こうした懸濁物質の沈降・堆積は、海域の水質環境、外力条件および底質特性によって大きく変化し、干潟域の形成や漁業生産性を左右する重要な要因の一つである。この沈降・堆積特性を明らかにすることは、干潟の形成過程や干潟域水面の有効利用と保全に重要である。
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