<研究報告>看護学生の血糖自己測定における演習効果の検討 : 生活調整を見通した患者教育の視点の観点から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,生活調整を見通した患者教育の視点の観点から,学生がどのような気づきがあったかを明らかにし,その気づきから血糖自己測定(SMBG)経験型学習としての演習の効果を検討することである。対象は,A大学看護学部3年生59名であった。演習後のレポートの記述内容を質的帰納的に分析した。その結果,SMBGに対するイメージからSMBGが生活や社会活動に及ぼす影響について考えたことの主な気づきには,【生活調整における困難さへの気づき】, 【自尊感情の低下への気づき】,【SMBGによって生じる不安,ストレスへの気づき】,【周囲の理解を得ることの困難さへの気づき】があった。患者への関わりの視点としては,【不安軽減のための心理的援助への気づき】【SMBGの意義・操作技術に関する患者教育への気づき】,【患者の主体的な生活調整における援助への気づき】,【自己管理に関する患者教育への気づき】に関する内容が多かった。今後は周囲の協力が得られるような援助,痛みに伴う苦痛を最小限にするための操作技術に関する患者教育,SMBGに関連する経済的負担を考慮した患者教育・支援に関する気づきへの動機づけを高めるような教育方法の検討が必要である。
- 2010-05-31
著者
関連論文
- 看護学生の血糖自己測定における演習効果の検討 : 生活調整を見通した患者教育の視点の観点から
- 看護師の臓器提供に対する態度と知識との関連--知識のカテゴリ別の検討
- 成人看護臨床実習における看護技術の実施・習得状況および今後の課題 : 慢性期・周手術期の特徴の明確化と学内演習の充実にむけて
- わが国の臓器提供にかかわる看護師に関する研究の特徴と課題 : 海外文献との比較
- 看護師の臓器提供に対する態度と関連要因
- 臓器提供における家族支援に関する検討 : 「臓器提供に関する院内マニュアルの周知」および「脳死・臓器提供に対する個人としての考え方」との関連
- 新卒看護師が望むプリセプターのかかわり--A病院におけるプリセプター制の運用に関する検討
- 新人ナースの職場適応能力を育てる--その現状と対策(第6回)新人看護師の職場適応の課題と支援体制(2)リアリティショックを乗り越えるために
- 成人 (基礎) 看護領域における看護総合臨床実習の学びと課題 : レポートの分析を通して
- ロールプレイを行った学生の学びの分析と今後の課題 : 他者理解,援助的働きかけを促進する学びをねらいとして
- 看護師の臓器提供に対する態度尺度・知識尺度の開発と信頼性・妥当性の検討 : 臓器提供関係施設看護師を対象とした実証的研究