鍋沢元蔵筆録のアイヌ英雄叙事詩における虚辞ならびに韻律調整方法
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概要
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鍋沢元蔵氏の筆録によるアイヌ英雄叙事詩のテキストを中心に考察する。この筆録テキストでは、口述によるテキストでは多く見られる行頭に挿入される音あわせの語(虚辞)のu が皆無である。本論文ではその理由を、韻文語り・散文語り双方の口述テキストとの比較から、筆録テキストにおいては虚辞uが想定されていても書く際に省略されているためであると考える。さらに、筆録テキストであっても音節数が6音節以上になったまま手を加えていないなどの特徴から、行頭の虚辞以外に関しては、筆録テキストも表現面では口述テキストとほぼ同じであると考えられると結論づけた。また、鍋沢ワカルパ氏による「虎杖丸」も、口述であるとされているにも関わらず、虚辞u が皆無である。その理由も、筆録テキストの場合と同様に、単に省略されただけであると推測した。
- 2010-09-30
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