地表面日射量を求める高速アルゴリズム
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概要
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国土数値情報のメッシュデータのように,地形を表す正方格子点上標高値の集合を2次元配列で表したものをここではディジタル地形モデルと呼ぶ.本論文では,このディジタル地形モデルに対して,それぞれの格子点が表す地表面が受ける日射量を求める高速なアルゴリズムを提案する.もし,光源が一つであり,それからの直射光だけを考慮するなら,ある時点での日射量は,光源を視点とした隠面消去計算により求めることができる.一般に,散乱光も考慮し,ある期間での日射量の積分値を求めようとすると,天球のあらゆる方向からの隠面消去計算を行う必要がある.ディジタル地形モデルの解像度をn×nとすると1回の隠面消去計算は少なくともO(n^2)の時間計算量を必要とするので,これを天球のm方向について単純に実行すれば,O(nm^2)の時間計算量を必要とする.この素朴な方法に対して本論文では,O(√<m>n^2)の時間計算量で日射量を求める高速なアルゴリズムを提案する.インプリメントした例によると,素朴な方法に比べ,m≒8,100で33倍,m≒32,400で67倍の高速化が図れることがわかった.
- 電子情報通信学会の論文
- 1990-01-20
著者
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