粟島における地域福祉推進に向けた基礎的研究
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概要
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本研究は,新潟県粟島浦村(以下,粟島)に居住する高齢者の生活状況および福祉ニーズ及び地域の持つ「力(パワー)」について概観し,地域福祉推進のための基礎資料を得ることを目的に実施された.粟島に居住する高齢者を対象に,集合調査法による自記式質問紙を用いたアンケート調査を実施した結果,第一に,「ISI(社会関連性指標)」「HPI(健康生活習慣実践指標)」「S.S(ソーシャル・サポート尺度」について,いずれも高い得点率を保持していた.第二に,Fisherの直接法を用いて検討した結果,主権的健康感と性別との間に有意な関連が確認された.第三に,粟島に希望する福祉サービスに対する自由記述項目について,「現状に満足」「介護サービス」「現状に不満足」「生活施設」「その他」の5つのカテゴリーに回答が整理された.第四に,粟島の良いところとして,「自然環境」「住民相互の助け合い」「生きがい・役割の保持」「その他」の4つのカテゴリーが抽出された.以上のことから,粟島の地域福祉推進にあたっては,仕事などの役割の保持のほか,地域組織化および福祉教育の励行が重要である.
- 文教大学の論文
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