関数教材の取扱方について : 1872年(明治5年)から1902年(明治35年)頃まで
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1872年の学制の頒布以来、我が国の教育は欧米に追い付け追い越せということで欧米の教育内容をどんどん取り入れていった。数学教育の内容もしかりである。本稿は、明治期に、関数や関数のグラフがどのように扱われていたのかを考察したものである。その結果、4つ特徴的なことが分かった。第1点は、定義はすべて「yはxの関数である」であること。f(x),F(x),φ(x)などの記号が使われるが、関数と関数値の区別をしているわけでもない。第2点は、関数は最大最小・極大極小を調べるためということが共通していること。ただ2,3の代数書では、整数や方程式の性質を教えるために関数を利用していた。第3点は、グラフは関数の連続的変化を視覚化するために使われていること。グラフ自身の説明は省略されてることが殆どである。第4点は、極大極小ということばも「大極小極」や「最大最小」であったり、従属変数も「因變量」や「不羈變數」であったり数学の用語がまだ統一されていないことである。
論文 | ランダム
- 日本における生徒の国際社会への関心に関する一考察(教育政策研究 : 哲学、比較、開発)
- 東アジアの視野から見た朱舜水研究
- The American Village in Okinawa : Redefining Security in a "Militourist" Landscape
- The Peace Constitution in Postwar Japan : A Hermeneutics of Public Philosophy
- 捕鯨の比較文化論的考察 : 日本とアメリカを中心として