非触知精巣診療におけるMRI診断

概要

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1997～2005年に停留精巣で診療した男児99症例, 成人7例のうち, 41例(初診時年齢中央値3歳6ヵ月)の非触知精巣例にMRIを施行した。その結果, 1)片側性が40例, 両側性が1例で, MRIで18例19精巣が鼠径部に指摘された。2)同部切開で検索したところ, 18精巣は鼠径管以下の, 1精巣は腹腔内の存在が確認され, 全て通常の精巣固定術で陰嚢内に固定された。3)6例6精巣は腹腔内精巣と画像診断され, 腹腔鏡で5例が腹腔内精巣と確認された。擬陽性は25例中1例で, 7例17精巣はMRIで精巣を見出せなかった。5)16例は腹腔鏡, 1例は鼠径部切開で検索し, 4例の腹腔内精巣が確認された。11例は精巣血管と精管が内鼠径輪へ進入しており, 鼠径部切開で検索したが精索, 精管, 小塊のみであった。2例では精巣血管, 精管が内鼠径輪頭側で消失し, 擬陽性は17例中4例であった。6)精巣の存在について, MRI検査の感度は85.7%, 特異度は92.9%であった。リンパ節を精巣と誤認することが擬陽性の原因であった。
泌尿器科紀要刊行会の論文