EUにおけるM&Aの高揚と「欧州株式会社」の変革(完)

元データ 関東学院大学経済研究所

概要

世界の投資がアメリカに集中し,米国経済が「根拠なき熱狂」(グリーンスパン)で,「狂騒の90 年代(roaring nineties)」を迎えているとき,ウォール街と米国多国籍企業はグローバリゼーションという名のアメリカナイゼーションで世界中にアングロ-アメリカ型資本主義を押しつけ,欧州と日本も低成長打開のため,これを受けて市場原理主義の世界へ参入しようとした。アングロ-サクソンとは異なる経済文化と民族的原型を持つ欧州各国は,無原則に市場原理を導入すれば,成長至上主義のアメリカ型とは異なる福祉重視の自国の資本主義が,たちまち政治的経済的に不安定化することに気づき,新ライン型,ネオ・イタリー型などヨーロッパ型資本主義の再構築に乗り出し始めた。欧州統合化は,ヨーロッパ型資本主義の再構築に乗り出し始めた。欧州統合化は,ヨーロッパ資本主義を世界標準として,アメリカとは異なる独自のグローバリゼーションを追求しようとの野心に裏打ちされている。

著者

奥村 皓一 関東学院大学経済学部(前)

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